「日光に当たる機会が減った」「気分が沈みがち」「骨や関節が気になる」——そんな方へ。ビタミンDは、カルシウムの吸収を助けて骨をつくり、気分や免疫の働きも支えている、脂溶性のビタミンです。食事だけでなく、日光を浴びることで皮膚でもつくられる、ほかのビタミンにはない特徴を持っています。この記事では、ビタミンDの役割、足りないときに出やすいサイン、不足しやすい背景、食事と日光の考え方、サプリメントの選び方を、分子栄養学の視点でまとめました。栄養素シリーズの第8回です(第1回は「隠れ鉄不足」とフェリチンの話、第2回はマグネシウムの話、第3回は亜鉛の話、第4回はカルシウムの話、第5回はビタミンAの話、第6回はビタミンB群の話、第7回はビタミンCの話)。
ビタミンDとは
脂溶性のビタミンで、カルシウムの吸収を助け、骨をつくる働きに欠かせません。免疫の働きにも関わっています。食事から摂るだけでなく、日光を浴びることで、皮膚でもつくられるという、ほかのビタミンにはない特徴があります。
「日光に当たっていない」という変化に、気づいていますか
「そういえば、最近あまり外に出ていない」「気分が沈みがちで、骨や関節も気になる」。こうした変化が重なると、「季節のせいかな」「年齢のせいかな」と、そのままにしてしまいがちです。
ビタミンDの面白いところは、食事だけでなく、日光を浴びることでも体の中でつくられる点です。室内で過ごす時間が長い生活は、気づかないうちに、この「日光でつくる分」が減っている可能性があります。
こんなことはありませんか
- 外に出る時間が、以前より減った
- 気分が沈みがち、とくに日照時間が短い時期に感じやすい
- 骨や関節が気になる
- 風邪をひきやすく、治るまでに時間がかかる
- 以前より、力が入りにくいと感じる
- 魚やきのこ類、卵を食べる機会が少ない
ビタミンDは、体の中で何をしているのか
ビタミンDは、骨をつくる働きを中心に、体のあちこちで働いています。代表的な働きを3つ挙げます。
カルシウムの吸収を助ける
腸でのカルシウムの吸収を助ける働きがあります。カルシウムやマグネシウムとあわせて、骨を支える栄養素のひとつです。
骨をつくる
カルシウムの吸収を助けるだけでなく、骨に取り込まれる過程にも関わっています。骨や関節の気になる感じは、この働きと関係していることがあります。
気分・免疫の働きを支える
免疫の働きに関わり、風邪をひきやすい・治りにくいと感じるときに見直したい栄養素のひとつです。気分の状態との関係も指摘されており、日照時間が短い時期に気分が沈みやすいと感じる方は、こころの不調と栄養の関係もあわせてご覧ください。
ビタミンDが足りないときに出やすいサイン
不足したときの現れ方は人によって違い、複数が重なって出ることもあります。心当たりのあるものが複数あれば、食事や日光の浴び方を見直してみる、ひとつのきっかけになります。
筋力の低下感 Muscle
以前より、力が入りにくい、踏ん張りがきかないと感じる。
ビタミンDが不足しやすい背景
ビタミンDは、「日光に当たる時間が少ない」「食事から入る量が少ない」「吸収されにくい」という、いくつかの方向から不足しやすい栄養素です。
日光に当たる時間が少ない Sunlight
室内で過ごす時間が長いと、皮膚でつくられる量が少なくなります。
食事から入る量が少ない Intake
魚やきのこ類、卵を食べる機会が少ないと、届きにくくなります。
皮膚でつくる力が年齢とともに落ちる Age
年齢を重ねると、日光を浴びても、皮膚でつくられる量が少なくなる傾向があります。
吸収されにくい Absorption
脂溶性のため、脂質と一緒に摂れていないと、吸収されにくくなります。
ここがポイント
ビタミンDは、「食事から摂る量」と「日光を浴びる機会」の両方で見ることが大切です。室内中心の生活が続いている方は、食事だけでなく、日光を浴びる機会そのものが減っている可能性があります。
食事と日光で取り入れるコツ
ビタミンDは、魚やきのこ類に多く含まれています。あわせて、日光を浴びる機会をつくることも、取り入れ方のひとつです。
| 食品群 | 食品の例 |
|---|---|
| 魚 | 鮭・さんま |
| きのこ類 | きくらげ・干ししいたけ |
| 卵 | 卵黄 |
脂溶性のため、油を使った料理と組み合わせると、取り込みやすくなります。日光については、具体的な時間の目安には個人差が大きいため、日焼けを気にしすぎず、日光を浴びる機会をつくる、という考え方があります。食事だけで十分な量を毎日続けるのは、意外と手間がかかります。食事を土台にしながら、届きにくい分はサプリメントで補うこともできます。選ぶときのポイントを「ビタミンDのサプリメントの選び方」にまとめました。
おさらい
取り入れ方のポイントは、魚・きのこ類・卵を食事に取り入れながら、日光を浴びる機会もつくること。届きにくい分は、サプリメントで補うこともできます。体質や生活スタイルによる個人差が大きいため、「これだけで大丈夫」という方法はありません。
ビタミンDのサプリメントの選び方
食事や日光だけでは届きにくいとき、サプリメントは心強い選択肢です。ただしビタミンDは、「どれくらいの量を、どう続けるか」「ほかの栄養素とどう組み合わせるか」によって、体への届き方が変わります。
量と続け方は、体の状態に合わせる
脂溶性のため、食事と一緒に取り入れると、体になじみやすいといわれます。必要な量は、日光を浴びる機会や食事内容、体の状態によって人それぞれです。
ビタミンDとあわせて意識したい栄養素
ビタミンDは、単独で働くのではなく、ほかの栄養素と関わり合いながら働きます。組み合わせを意識することで、より無理なく続けやすくなります。
| 栄養素 | ビタミンDとの関係 |
|---|---|
| カルシウム | ビタミンDが吸収を助け、骨をつくる過程をともに支える |
| マグネシウム | 骨の材料になり、ビタミンDが働く過程にも関わる |
| ビタミンK | 骨にカルシウムを取り込む働きに関わる |
このように、ビタミンDは「どれくらいの量を、何と組み合わせるか」で、体への届き方が変わる栄養素です。そのため、自己判断で選ぶより、今の食事や生活スタイル、体の状態を確認したうえで決めることをおすすめします。
サプリメントに迷ったら
健康相談NOZOMIでは、品質と安全性に配慮したサプリメントを取り扱っています。何らかの不調を感じている方には、食事や日光だけに頼らず、ビタミンDのサプリメントを積極的に取り入れることをおすすめしています。「ビタミンDが足りていないかも」と感じたときは、今の食事や生活スタイル、体調をお聞かせください。その方に合った種類や量、組み合わせまで、ご提案します。
よくある質問
ビタミンDが多い食品は何ですか?
鮭やさんまなどの魚、きくらげや干ししいたけなどのきのこ類、卵(とくに卵黄)などです。魚やきのこ類は、ビタミンDを多く含む食品として知られています。
日光はどのくらい浴びればいいですか?
具体的な時間は、季節や地域、肌質によって変わるため、一概にはいえません。日焼けを気にしすぎず、日光を浴びる機会をつくることが大切、という考え方があります。心配な場合は、食事やサプリメントからの摂取もあわせて検討してください。
ビタミンDは、食事だけで足りますか?
魚やきのこ類、卵を意識すると、摂取量を増やすことはできますが、正直なところ、毎日の食事だけで十分な量を継続して届けるのは簡単ではありません。日光に当たる時間も、天候や生活スタイルに左右されます。健康相談NOZOMIでは、食事や日光を土台にしながら、ビタミンDのサプリメントを積極的に取り入れることをおすすめしています。必要な量は人によって違うため、状態を確認したうえで選ぶことが大切です。
まとめ|日光と食事の両方から、ビタミンDを見直す
この記事のポイント
- ビタミンDは、カルシウムの吸収を助けて骨をつくり、気分や免疫の働きも支える、脂溶性のビタミンです。
- 食事だけでなく、日光を浴びることで皮膚でもつくられる、ほかのビタミンにはない特徴があります。
- 骨や関節の気になる感じ、気分の沈みやすさ、風邪のひきやすさなどのサインが重なるときは、生活を見直すきっかけになります。
- 食事と日光を土台に、届きにくい分はサプリメントで補うこともできます。量や組み合わせは、体の状態に合わせて選びます。
外に出る機会や、骨・気分の変化を「よくあること」で片づけず、まずは日々の過ごし方を見直すところから始めてみてください。



